熊本空港で飛行機と夕日を撮影する際に押さえておくべきこと

熊本空港 夕陽撮影
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滑走路に沈んでいく夕日をバックに離発着する飛行機の写真を見たことはありませんか?

実は日本にもそんな写真を撮れる空港があります。それがどこかというと熊本空港(阿蘇くまもと空港)です。

日本の著名な飛行機写真家にチャーリー古庄さんやルーク・オザワさんという方がいますが、ルーク・オザワさんが熊本空港の滑走路に沈んでいく夕日と飛行機が重なった写真を撮られたことによって熊本空港は一気に有名な撮影スポットとなりました。しかし飛行機写真家の方はどうして皆さん揃いも揃って奇妙なお名前なのでしょうか。

目次

熊本空港の概要

熊本空港は「阿蘇くまもと空港」の愛称が付けられており、熊本市から東に約20キロほど行った熊本県上益城郡益城町にあります。益城町といえば2016年の地震で大きな被害を受けたところでもあります。

熊本空港には国内線と国際線の2つのターミナルがあります。滑走路はRWY07とRWY25の2本でほぼ東西に走っています。

国内線ではANA、JALの他に、Jetstar、ソラシドエア、FDA(フジドリームエアラインズ)、天草エアラインが熊本空港に乗り入れています。

航空会社発着空港
ANA羽田、伊丹、中部国際、沖縄
JAL羽田、伊丹、小牧、天草
Jetstar成田
ソラシドエア羽田
FDA小牧
天草エアライン伊丹、天草

国内線ターミナル2Fにはカードラウンジのラウンジ「ASO」の他にANAラウンジとJALラウンジもあります。

熊本空港 国内線ターミナル ANAラウンジ

国際線はT’way、エアソウル、チャイナエアライン、そして香港航空の4社が運航しています。

熊本空港で夕日撮影できる時期

残念ながら1年中いつでも好きな時期に熊本空港で夕日をバックに飛行機撮影ができるというわけではありません。

熊本空港は滑走路がほぼ東西に走っていると説明しましたが、実はこれがポイントとなっていて、滑走路の延長線上に夕日が沈む時期があります。その時期を狙えば離発着する飛行機と夕日とを絡めた写真を撮ることができるのです。

ではその時期がいつかというと11月中旬から1月中旬となります。

ANAの特典航空券だと年末年始を除く12月と1月はローシーズンのため東京から往復でたった12,000ANAマイルで行くことができ陸マイラー的にもありがたい時期です。

熊本空港で夕日撮影ができるスポット

熊本空港で夕日を撮影できるのはRWY25(ランウェイ25)エンドといわれる超有名撮影スポットです。場所は熊本空港の東側、下の写真で赤線を付けたあたりになります。

僕も3年前になりますが1度だけ行ったことがあります。夕日撮影シーズン真っ盛りの週末だったこともあって超望遠レンズが付いたカメラを構えた人たちが100人近く集まっていました。

正面から撮りたいのであればできるだけ早い時間に場所取りをした方が無難です。また、僕は熊本市内からレンタカーで向かったのですが停める場所もほぼ埋まっている状態でしたので車で行かれる際は気を付けた方がいいです。

熊本空港 夕陽撮影 RW25

熊本空港はかなり至近距離から撮影できるので、夕日にこだわらないのであればRWY25エンド以外の場所でも撮影は楽しめると思います。

実際に熊本空港まで写真を撮りに行ってみた

3年前に僕は初めて飛行機を撮影するため熊本空港に行きました。まだ陸マイラー活動もはじめていない時期です。

当時働いていた会社で秋頃に何度か福岡出張があったので金曜までは福岡で働き土日を使って熊本空港まで撮影に行きました。

後述しますが熊本空港で夕日撮影をするにはカメラの他に超望遠レンズや三脚が必要となるので、たった3日程の出張だったにも関わらずそのときの荷物はとんでもない量だったのを覚えています。

初めての飛行機撮影で勝手もわかりませんでしたし、この日のために購入した望遠レンズを事前に試していなかったこともあり、午前中に熊本空港に到着して撮影の練習をしました。

最初はRWY25エンドとは別の場所、熊本空港のすぐ北側の滑走路と並行している道路で撮影しました。ここは撮影にきたカメラマンだけでなく飛行機を見に来た家族連れやカップルなどもいてとても賑わっていました。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

この場所からは飛行機と熊本の自然と絡めて撮影できました。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

熊本空港の周りには視界を遮るビルなどが無く、フェンスも邪魔にならない位置にあるためとても開放感のある写真を撮ることができます。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

ひとしきり撮影を終えるとRWY25エンドへと向かい日が傾くのを待ちました。

当時は、まさかこの日のことを将来ブログに書くことになるとは少しも思っていなかったのでRWY25エンド付近の写真などはまったくありませんがとにかくすごい人の多さでした。バズーカ砲のような超望遠レンズを付けたカメラマンでごった返していました。

何時間か待ってようやく夕日が見えました。この日はラッキーなことに空一面をオレンジに染めるきれいな夕日が顔を出してくれました。目的は夕日に絡めた飛行機写真ですがこの夕日を撮れただけでも結構満足です。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

ここで飛行機が来てくれればと思っていると、滑走路にやってきたのはなんとヘリコプターでした。このローカル空港感満載なところ嫌いじゃないです。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

ヘリコプターと夕日のコラボいただきました。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

そうこうしていると夕日はもう滑走路の先にある地平線の向こうに沈んでいこうとしていました。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

なかなか離発着する飛行機がこなくて、もう無理かと諦めかけたときに北の空に機体が見えました。飛行機と夕日を絡めて撮るのはこれが最後のチャンスです。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

間に合うか?

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

間に合うか?

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

んー、、、

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

あれ?

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

残念なことに夕日とB787の綺麗なコラボレーションとはなりませんでした。それでも一応は飛行機と夕日を絡めて撮ることはできたので良しとします。

この後、完全に陽が落ちるまでのほんの少しの時間は夕日が機体に反射して飛行機がとてもかっこよかったです。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

個人的に飛行機はこの角度からの眺めが一番好きです。

熊本空港 夕陽 飛行機撮影

熊本空港での夕日撮影に欠かせないアイテム

最後に熊本空港での夕日撮影に欠かせないアイテムをご紹介しておきます。

超望遠レンズ

まず夕日撮影に絶対欠かせないものは当たり前ですがカメラとレンズです。特にレンズはキャノンであれば1本100万円近くする白レンズを持っている人も多いです。それだけガチな人たちが熊本空港での夕日撮影を狙っているということです。

キャノン
http://cweb.canon.jp/ef/l-lens-j/technology/white_lenses.html

望遠レンズで機体と夕日を圧縮効果を活かしてダイナミックに撮影したいのであれば35mm換算で600mmくらいは欲しいところです。

僕は200mmまでの望遠レンズしか持っていなかったので熊本空港で夕日撮影をするにあたってタムロンのSP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USDを購入しました。これだと10万円でお釣りがきますし性能も大満足でした。

最近モデルチェンジしてSP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2が発売されているようです。

三脚

よくお年寄りが昼間でも三脚を担いで撮影しているのを目にします。お年寄り以外の方はあまり三脚を使わないイメージですが熊本空港で夕日を撮影するときは当然日没時なので薄暗くなってきていますし、おそらく開放ではなく絞って撮影することになるでしょうからシャッタースピードも稼ぐことができないので三脚があった方がいいです。

僕はマンフロットのコンパクト三脚「Befree」を持っていたので荷物を減らすためにそれを持って行きましたが、何かと余裕があればGITZO(ジッツオ)の三脚がかっこいいと思います。

Flightradar24

飛行機の写真を撮るのであれば、離発着の時刻や、飛行機がどのあたりを飛んでいるのかがわかる方がいいに決まっています。

僕は何の情報もなく行き当たりばったりで撮影していましたがフライト情報の定番アプリFlightradar24などがあるときっと便利なはずです。

Flightradar24 | フライトトラッカー

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日の出日の入

地図上で日本全国の日の出日の入り時刻(日没)と方角を瞬時に確認できるアプリです。今回は日の出はどうでもいいのですが夕日を撮影するのなら日の入り時刻を知らないと話にならないです。行き当たりばったりで撮影した僕が言っても説得力が無いですが、熊本空港での夕日撮影は情報が写真の成果を左右する要素のひとつなのであると便利なはずです。

日の出、日の入り

日の出、日の入り

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エアバンドレシーバー

さすがにここまで行くと飛行機マニアの世界にどっぷり浸かっている人でしょうが、僕が熊本空港に夕日撮影に行ったときにエアバンド(航空無線)レシーバーを使っている人が何人もいました。

管制官とパイロットはエアバンドを使って会話をしているのですが、エアバンドレシーバーを使えばその内容を誰でも聞くことができます。エアバンドレシーバーで聞いた内容を漏らしたり窃用することは電波法で禁止されているのですが、管制官とパイロットとのやりとりを聞くこと自体は何の違反にもなりません。

当然、管制官とパイロットとの生の会話を聞く方がいつ飛行機が離着陸するかもわかるので撮影に役立ちます。さすがにマニアックすぎだと思うので無くてもまったく心配いりません。撮影に行けばエアバンドレシーバーを聞いている人が周りに何人もいるはずなのでその人たちの会話に耳を傾けておけば問題ないです。

ルーク・オザワのヒコーキ写真の撮り方

冒頭で紹介した飛行機写真家のルーク・オザワさんによる飛行機撮影のノウハウ本『ヒコーキ写真の撮り方』です。

熊本空港での撮影についても載っていて飛行機撮影に興味がある人なら一度は目にしておいた方がいいかと思います。僕も事前に購入して読み込んでから夕日撮影に向かいました。

この本は飛行機写真を撮っている人だけでなく飛行機が好きな人にもおすすめできる本です。

最後に熊本空港で夕日撮影する場合の注意事項

わざわざ熊本空港まで夕日を撮影しに行くので良い写真が撮りたい、その気持ちはよくわかりますがルールやマナーは守って撮影するように気をつけましょう。

空港フェンスに近づき過ぎたり、さすがにいないでしょうがフェンスを登って乗り越えたりするのは絶対にNGです。ルールやマナーの話ではなく法律違反になります。

RWY25エンド近くにはトウモロコシ畑がありますが私有地のため絶対に足を踏み入れないように気をつけましょう。

熊本空港での話ではありませんが、北海道の美瑛町では私有地に立ち入って撮影する人があとを絶たず、美瑛の観光スポットのひとつでもあった「哲学の木」が切り倒されることになりました。美瑛には何度も足を運んだことがあるのでとても残念でした。

以前は色々な地域に行って写真を撮っていましたがルールやマナーを守らないクズのようなカメラマンを目にすることがよくありました。

良いカメラマンの方が圧倒的に多いのですがごく一部のクズカメラマンのせいで、カメラマンみんなが地元の方から煙たがられる存在になってしまったらとても腹立たしいし悲しいことなので、しっかりルールやマナーを守って撮影しましょう。

熊本空港 夕陽撮影

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