僕が旅行好きだということは職場で知られているので、子供が産まれてからというもの職場の人からよく「2歳までなら無料で飛行機に乗れるからそれまでにいっぱい旅行しておいた方がいいよ」と言われます。
僕も何となく2歳までなら無料で飛行機に乗れると思っていたのでその言葉に何の疑いも持っていなかったのですが、実際に航空券を予約しようとしてみると2歳未満だからといって必ずしも飛行機に無料で乗れる訳ではないということを知りました。
乳幼児は国内線と国際線でルールが違う
実際に自分が親になるまで子供の運賃など気にもしませんでしたが、先日ベイビーちゃんと一緒にハワイ行き特典航空券を予約した際に、子供の運賃について調べてみたので今後のためにも記事にまとめておくことにしました。
ここではANAに乗ることを前提にしていますがJALなど他の航空会社も概ね同じようなルールだと思います。ただし、LCCや外資系の航空会社はまったく違っている可能性もあるので利用する航空会社のルールを事前に調べておくようにしておきましょう。
ANA国内線を予約する場合
まず、搭乗日の年齢によって幼児と小児に区別されます。また、生後8日未満の子供は搭乗することはできません。
区分 | 搭乗時の年齢 |
---|---|
幼児 | 生後8日〜2歳 |
小児 | 3歳〜11歳 |
幼児(生後8日〜2歳)の場合
幼児の場合は同伴者が必要となり、幼児を同伴者の膝の上に座らせるか幼児用の座席を確保するかで運賃が異なってきます。
同伴者の膝の上に座らせる場合
幼児を同伴者の膝の上に座らせる場合、国内線は料金がかかりません。ANAのウェブサイトで「幼児」の人数を指定すれば、幼児を同伴者の膝の上に座らせるものとして予約されます。
僕の職場の人たちや僕自身が、”2歳未満の子供は飛行機に無料で乗れる”と思い込んでいたのはこのパターンで旅行をする幼児連れが多いからでしょう。
一人で座らせる場合
幼児を一人で座らせる場合は無料とはならず、幼児用に航空券を購入する必要があります。幼児の航空券を購入する場合は後述する3歳〜11歳の小児と同様に「小児運賃」となります。
2歳の幼児については、ANAのウェブサイトから「小児」の人数を指定してインターネット予約をすることができますが、1歳までの幼児の座席を確保する場合はANAのウェブサイトから予約することはできないためANA国内線予約・案内センターに連絡する必要があります。
小児(3歳〜11歳)の場合
小児の場合は無料とはならず、1人分の座席を確保する必要があり小児運賃がかかります。小児運賃は大人運賃の50%(普通運賃の50%ですが旅割等の割引運賃でそれ以上安いものがある場合はそちらが適用されます)となっています。
また、3歳〜5歳までの子供は同伴者が必要となりますが、8歳〜11歳の子供は同伴者がいなくても搭乗できます。ただし、6歳〜7歳の子供が同伴者なしで搭乗する場合はANAジュニアパイロットを利用する必要があります。
主な注意事項
注意しておかなければならないことは、特典航空券を利用する場合には、幼児・小児の座席を確保するのであれば特典航空券は大人と同じだけのマイルが必要になるということです。
- 大人1名につき幼児は2名まで同伴できますが、膝の上に座らせることができるのは1名まででもう1名は航空券を購入する必要があります。
- 特典航空券を利用する場合は、大人と同様のマイルが必要となります。
- 非常口座席は指定できません。
- 座席列の酸素マスクの個数制限により、他の幼児連れの方と同じ座席列に座ることはできません。
ANA国際線を予約する場合
国際線の場合も国内線と同様に幼児と小児とに区分されますが、若干国内線と定義が異なります。国内線であれば2歳児は幼児でしたが国際線の場合は満2歳から小児として扱われます。また、国内線と同様に生後8日未満は搭乗できません。
区分 | 搭乗時の年齢 |
---|---|
幼児 | 生後8日〜2歳未満 |
小児 | 2歳〜12歳未満 |
幼児(生後8日〜2歳未満)の場合
国内線と同様に同伴者が必要となり、同伴者の膝の上に座らせるかどうかで運賃が変わってきます。
同伴者の膝の上に座らせる場合
幼児を同伴者の膝の上に座らせる場合、国内線では運賃は無料でしたが、国際線では幼児を膝の上に座らせる場合であっても幼児運賃として大人運賃の10%がかかります。
そのため、ハワイ行きの特典航空券を予約した場合もビジネスクラスだったのでその10%を運賃として取られてしまいました。
一人で座らせる場合
幼児を一人で座らせる場合は後述する「小児運賃」がかかります。幼児を一人で座らせる場合はANAのウェブサイトから予約することはできないため、電話で予約をする必要があります。
小児(満2歳〜12歳未満)の場合
国内線と同様に、小児は座席の確保が必要となり「小児運賃」がかかります。国内線では小児運賃は大人運賃の50%でしたが、国際線の場合には大人運賃の75%となってしまいます。
基本的に小児には同伴者が必要になりますが、満5歳〜12歳未満の小児についてはANAジュニアパイロットの利用を条件に同伴者なしでも国際線への搭乗が可能となっています。ただし、その場合は小児運賃ではなく大人運賃になってしまいます。日本発の便以外は取扱いが異なるようですのでANAに問い合わせてみてください。
主な注意事項
国内線と同様に、特典航空券を利用して座席を確保する場合は幼児・小児であっても大人と同様のマイルが必要になります。
- 大人1名につき幼児は2名まで同伴できますが、膝の上に座らせることができるのは1名まででもう1名は航空券を購入する必要があります。
- 特典航空券を利用する場合は、大人と同様のマイルが必要となります。
- 非常口座席は指定できません。
- 座席列の酸素マスクの個数制限により、他の幼児連れの方と同じ座席列に座ることはできません。
- 座席を確保する幼児はファーストクラス(全機種)、B787機材のビジネスクラス(一部機種)を利用できません。また、B777-300ER機材のビジネスクラスでは同伴者と隣同士(D列とF列またはE列とG列)の座席指定が必要です。
また、座席を確保する場合は、ファーストクラスやB787のビジネスクラスの一部は利用できません。僕たちがハワイに行くのはB787-9ですが子供の座席は確保せず膝の上に座らせるためB787であっても問題なく乗ることができます。
まとめ
子供の運賃については国内線か国際線、小児か幼児、幼児であれば同伴者の膝の上に座らせるかそれとも幼児の座席を確保するか、といったケースで運賃が変わることがわかりましたので、簡単な表にまとめてみました。
区分 | 国内線運賃 | 国際線運賃 | |
---|---|---|---|
幼児 | 膝の上に座らせる | 無料 | 普通運賃の10% |
座席を確保 | 普通運賃の50% | 普通運賃の75% | |
小児 | 普通運賃の50% | 普通運賃の75% |
幼児を膝の上に座らせれば無料というのは実は国内線に限った話で、国際線の場合は膝の上に乗せる場合であっても普通運賃の10%を取られてしまいます。子供の親(同伴者)がビジネスクラスであればビジネスクラスの運賃に対して10%となるため、エコノミークラスを利用する場合に比べて幼児運賃も高くつくことになります。
また、特典航空券で子供の座席を確保する場合は、国内線・国際線を問わず大人と同数のマイルが必要となります。
ややこしいので、いっそのこと乳幼児は全部タダにしてくれるといいのに。