マリオットグループのホテルに宿泊する際に料金を抑える方法のひとつとして『Look No Further』(ベストレート保証、ベストレートギャランティー:BRG)という制度があります。
陸マイラー界隈ではマリオットでのプラチナチャレンジがブームとなっているためベストレート保証制度を活用されている人も多いのではないでしょうか。そんな中、どうやらマリオットのベストレート保証のルールに変更があった模様です。
マリオットのLook No Further(ベストレート保証)とは
ベストレート保証とは、公式サイトで予約した宿泊料金よりも他のサイトで見つけた宿泊料金の方が安い場合は、安い方の宿泊料金を保証してくれる制度です。もちろん他のサイトの宿泊料金は公式サイトで予約した内容と同一条件(同一滞在日、同一部屋タイプなど)である必要があります。
ベストレート保証制度はマリオットに限らずSPG、ヒルトン、IHGなど多くのホテルグループで行われており、マリオットではこのベストレート保証制度のことを「Look No Further」と呼んでいます。
ベストレート保証が成功した場合の特典はホテルグループにより異なりますが、マリオットの場合は安い宿泊料金からさらに25%割引された宿泊料金が適用されることになります。
例えばマリオットの公式サイトで25,000円の部屋を予約したとします。その後、他のサイトで20,000円の宿泊料金を見つけてベストレート保証を申請してそれが適用されると、25,000円ではなく20,000円から25%割引された15,000円が宿泊料金となります。
マリオットのベストレート保証制度の詳細や実際の申請方法については以下の記事に詳しく書いてあります。ベストレート保証に成功するとかなり宿泊料金が安くなりますのでマリオットに宿泊する際はぜひ参考にしてください。
ベストレート保証に成功して台湾や大阪でマリオットグループのホテルに宿泊しましたが随分お得になりました。
ベストレート保証(BRG)のルール変更内容とは
つい先日もポイント無料宿泊ではなく有償でマリオットグループのホテルを予約する機会があったのでベストレート保証を申請しました。
ベストレート保証を申請すると24時間以内にマリオットからメールで返信があるのですが、夜にベストレート保証を申請すると翌日の昼過ぎにはマリオットから返信がきていました。
無事にベストレート保証は成功していたのですが、メールの内容には見慣れない文言が含まれていました。
Thank you for submitting a claim for Marriott’s Look No Further(SM) Best Rate Guarantee.
I am able to approve your claim, however due to current system updates I am unable to identify if you were seeking the 25% discount or 5,000 Marriott Rewards Points.
Please reply to my message with your choice and I will be happy to apply your preference and update you when the final adjustments are made.
現行システムのアップデートにより25%割引か5,000マリオットリワードポイントか特定できないので選択して返信をよこせということです。
実は最初にこのメールをもらったときは、たまたま今回の予約に何らかの不都合があり25%割引か5,000リワードポイントか選択することができるのだと思っていました。
しかし、どうやらそうではないようです。
というのも、この予約とは別にもう1泊分の予約を取る必要があったのでその予約についてもベストレート保証を申請して成功したのですが、その返信メールの内容もまったく同じ文言だったのです。
そのため自分がマリオットのルールを覚え間違えていただけかと思い公式サイトでベストレート保証について読み直しましたが、やはり25%割引としか書いてありません。
ご予約後24時間以内に、同じホテル、部屋タイプ、予約日程のご予約でより低い料金を見つけた場合、条件を満たす保証フォームをお送りいただくと、より安い料金からさらに25%割引の客室料金を提供いたします。
これはもうマリオットに直接確認するしかないと思い、ベストレート保証の特典を選択するついでにルールが変更となったのかについても確認してみました。
すると次のような返信がきました。
Yes, the Look No Further way to get rewarded has changed.
You now have two choices:
1.Match the lower rate and receive 5,000 points after your stay
2.Match the lower rate and give you 25% off that rate.
You cannot combine the two and you cannot change your choice after submitting your claim.
ベストレート保証のルールが変更されたと教えてくれました。
しかも、5,000リワードポイントを選択した場合でも安い方の宿泊料金は適用されるようです。
僕の読解力が乏しいだけかもしれませんが最初のメールでは25%割引か5,000リワードポイントかを選べと書いてあったので、5,000リワードポイントを選択した場合は宿泊料金は安くならないとばかり思っていましたがそうではないようです。
ベストレート保証に成功すると以下のいずれかのリワードを選択
- 安い宿泊料金からさらに25%割引の料金を適用(従来ルール)
- 安い宿泊料金適用+宿泊後に5,000リワードポイント付与
なお、一度選択した特典を後から変更することはできません。
ベストレート保証(BRG)に成功した場合は「25%割引」と「5,000リワードポイント」どちらを選択した方がいいのか
ルール変更後のマリオットのベストレート保証に成功した場合、25%割引と5,000リワードポイントどちらを選択する方が良いでしょうか。
マリオットのリワードポイントは公式サイトから購入することが可能で、5,000リワードポイントは62.5米ドルで販売されています。1米ドル=110円とした場合、5,000リワードポイントは6,875円(1リワードポイント=1.375円)となります。
また、SPGのスターポイントとマリオットのリワードポイントとは相互に交換可能で、SPGでスターポイントを購入してリワードポイントに交換するということもできます。なお、交換レートは1スターポイント(SPG)=3リワードポイント(マリオット)となっています。
実際にSPGからマリオットへポイント移行する場合には1,000ポイント単位となりますが、理論上5,000リワードポイントは1,667スターポイントが必要となります。
SPGでスターポイントを購入する場合は500ポイント単位なので2,000スターポイント購入する必要がありますが、理論上1,667スターポイントは6,418円(70USD × 110円 ÷ 2,000pt × 1,667pt)となりマリオットで購入するよりも安いことがわかります。(1スターポイント=3.85円=3リワードポイント⇒1リワードポイント=1.28円)
ちなみに3月16日までは5,000ポイント以上のスターポイント購入で35%割引となるため多くのスターポイントを購入するともっと安くできますが今回は無視します。
5,000リワードポイントを購入する場合マリオットでは6,875円ですが、SPGでは理論上6,418円とマリオットよりも安く購入できるということがわかりました。
25%割引の金額と6,418円が同額となる宿泊料金は25,672円(6,418円÷0.25)となるため、ベストレート保証に成功した場合、安い方の宿泊料金(他のサイトで見つけた宿泊料金)が25,672円よりも高い場合は25%割引を選択し、逆に25,672円よりも安い場合には5,000リワードポイントを選択するのが合理的だということになります。
- 他のサイトで見つけた宿泊料金 > 25,672円 ⇒ 25%割引を選択
- 他のサイトで見つけた宿泊料金 < 25,672円 ⇒ 5,000リワードポイントを選択
※1米ドル110円で換算した場合
理屈の上ではこうなるのですがベストレート保証に成功して割引となる場合、ベストレート保証適用後の宿泊料金が他のサイトで見つけた宿泊料金から25%割引した金額と一致していないことが多いです。換算レートだったり、税金やサービス料を含めたり含めなかったり人によって計算が異なるのでしょうか。安くなっただけで満足していちいち検証していないためよくわかりません。
長々と書きましたが、そもそも為替次第で選択すべき金額も変わってくるのであくまで理論上の金額ということで留めておいた方がいいでしょう。
ベストレート保証(BRG)のルール変更はSPGとの統合に向けての一歩
ルール変更となったマリオットのベストレート保証、どこかのホテルグループのルールと似ていますね。
そう、SPGのベストレート保証(ベストレートギャランティー)です。
SPGの場合はベストレート保証に成功すると以下のいずれか一方の特典を得ることができます。
SPGのベストレート保証
- 安い方の宿泊料金から25%割引
- 安い方の宿泊料金適用+2,000スターポイント
マリオットとSPGとの統合に向けての一環としてベストレート保証のルールについてもどちらかに寄せてきているのではないかと思います。ステータスバイバックの終了などマリオットとSPGの統合に向けて着々と作業が進んでいる模様です。
しかしSPGのベストレート保証にあわせるのならば5,000リワードポイントではなくて6,000リワードポイントにしてほしかったです。
まとめ
今回立て続けにマリオットのベストレート保証を申請したところ、ベストレート保証のルールが変更されていることを知りました。
昨年11月の終わりにベストレート保証に成功した際には5,000リワードポイントの選択肢は無かったため、年末年始あたりでルールが変更になったものと思います。
宿泊する側の立場からするとベストレート保証の選択肢が増えてリワードポイントも貯まりやすくなるので改悪ではなくプラスの変更だと思います。
マリオットからのメールでベストレート保証のルールが変更となったことを認めているのでルール変更については間違いないと思うのですが、他のブログでベストレート保証のルール変更について書かれているのを目にした記憶が無いので確かなのか若干の不安もあります。
なお、マリオットのカスタマーサポートではベストレート保証については把握していないため、カスタマーサポートやホテルに直接電話で問合せても回答を得ることはできませんし迷惑となってしまいますので控えましょう。
ベストレート保証に成功した場合にはマリオットからメールがくるので、そのメールに25%割引か5,000リワードポイントかを選択できる旨が書かれていると思います。書かれていない場合はぜひメールで確認してみてください。そして情報共有していただけると大変助かります。
この記事を公開した後に複数件の予約でベストレート保証に成功しましたが、いずれも25%割引されるだけで5,000リワードポイントとの選択については確認されませんでした。
米国のサイトには25%割引か5,000リワードポイントかを選択できる旨が記載されていますが日本のサイトには25%割引のことしか書かれていません。おそらく米国では選択できるようにルールが変更となったものの日本ではこれまで通り25%割引ルールなのだと思います。
そして担当者が2度にわたってルールを間違えた挙句、僕にルールが変更になった旨を伝えてきたのだと推測します。この件についてメールで問い合わせをしてみましたが僕の英語力に問題があるのかわかりませんが明確な回答はもらえませんでした。