ベトナムのホイアンについて詳しく調べたのが出発前日と完全に準備不足だった僕ですが、そんな中でも絶対に行こうと決めていた唯一の場所がありました。それが「リーチング・アウトティーハウス」です。
リーチング・アウトティーハウスは言葉のいらないカフェ
ゴールデンウィークに成田からANAのビジネスクラスに乗ってホーチミンへと飛び、ホーチミンへからはベトナム航空でダナンへと向かい、さらにそこから車に30分ほど乗ってようやくたどり着いたベトナムの古都ホイアン。
ANA B767-300 成田からホーチミン ゴールデンウィークのビジネスクラスはガラ空きだった
ホイアンでは行き当たりばったりでしたが、滞在した2日間は十分に楽しむことができました。
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そんなホイアンで僕が絶対に行くと決めていたお店「リーチング・アウトティーハウス」は、観光客に人気のストリートであるチャンフー通りに面しています。
リーチング・アウトティーハウスの外観はこんな感じになっています。
このリーチング・アウトティーハウスは別名「サイレントカフェ」とも言われており、店内では店員さんと会話をすることがありません。
なぜだと思いますか?
実はこの店はベトナム人障害者たちの職業提供と自立支援をしている団体が経営しており、働いているスタッフ全員が聴覚に障がいを持っているからです。
そのためここリーチング・アウトティーハウスではスタッフの人たちとのやり取りは筆談かハンドサインになります。テーブルには予め紙と鉛筆も用意されています。
そして注文する際はシートにチェックをつけてスタッフに渡します。
メニューはこちらから確認することができます。
リーチングアウトティーハウスメニュー表
コーヒーを飲みながら静かで贅沢な時間を過ごす
窓際の席が人気なようですが僕が行ったときはもう先客がいて座ることはできませんでした。そのため僕は奥にあるテーブルに座ってコーヒーを飲むことにしました。
3種類のコーヒーの飲み比べができるセットを注文しました。
味覚音痴なので味の違いはあまりわかりませんでしたが、どれもベトナムコーヒー感が満載の味でした。深めに焙煎されたコーヒーにコンデンスミルクを入れて味わうのがベトナム式です。
写真のグラスに乗っている金色のものがベトナム式のフィルターで、なかなかオシャレな感じです。
店の外は観光客で賑わっているのに店内はとても静まり返っていて、まるで外と中での時間の流れが異なっているようでした。
BGMも流れていないリーチング・アウトティーハウスには、僕のように一人で来る人もいれば複数人で訪れる人もいました。この店では大声で会話をしている客は誰もいませんでした。複数で来ている人もたまに小声で会話を楽しむとった程度で、贅沢な無音の時間を楽しんでいる人が多いように感じました。
ゆっくりと流れる時間の中で何も考えずにコーヒーを味わっているとそれだけで心がリフレッシュされます。静寂に包まれた心地よい空間でした。
リーチング・アウトティーハウス店内の様子
リーチング・アウトティーハウスの店内はこんな感じになっています。どの席に座っても落ち着いて静かな時を過ごすことができそうです。
ひとりの男性スタッフに教えてもらったのですが、この店にある雑貨の多くはスタッフの方たちによるハンドメイドなのだそうです。
どうやって教えてもらったかというと、会話をして教えてもらったわけではないのは当然として、紙に書いてもらったわけでもなければ僕はハンドサインも知りません。
ジェスチャーや男性スタッフの表情で伝えてもらいました。コミュニケーションに言葉はさほど重要じゃないと改めて感じた瞬間でした。
観光客でごった返し、うるさいくらいに賑わっているホイアンで、静かな時間を楽しみたいと思ったならば是非リーチング・アウトティーハウスに寄ってみてください。癒されること間違いなしです。