米国連邦捜査局(FBI)は民間航空会社のフライト中に発生した性的暴行事件が2014年度から2017年度にかけて「驚くべき割合で」増加していると警告したそうです。
特に被害者となるのは女性の割合が高いと思われるので飛行機に乗る機会が多い女性にはショッキングでしょう。
2014年度から2017年度にかけて66%も増加
以下がCNNによるソースです。
FBI: Sexual assaults on flights increasing ‘at an alarming rate’
FBIの調査によると、性的暴行で捜査を開始した件数は昨年2017年度は63件だったそうです。
2014年度は38件、2015年度は40件、2016年度は57件だったため、2014年度から2017年度にかけて66%も増加していることになります。
実際の件数はこれよりはるかに多いと考えられますが、FBIによるとフライト中の性的暴行が増加している背景についてはわからないとのことです。
ただ、事件の多くは深夜出発して翌朝早くに目的地に到着する便(目のクマ便)、機内照明が暗くなる3時間以上飛行する便、そしてアルコールが摂取される場面で発生しているのだそうです。
深夜出発便や機内が暗くなるフライトでは寝ている人が多いので、この時間帯に犯行が行われやすいというのは頷けます。
また、機内で飲酒している場合も自制が効かなくなってしまう人が少なからずいますので、やはりアルコールが絡むことも要因となるようです。
性的暴行ではありませんが、少し前にも台湾からバンコクに向かうチャイナエアラインの中で酔っ払った日本人が暴れるというみっともない事件もありましたね。
日本の恥さらし!酔っ払った日本人3人が機内で暴れてチャイナエアラインが引き返し
別の調査によると米国の客室乗務員の実に70%がセクハラを経験しているそうで、空の上でもセクハラが蔓延していることがわかります。
日本でも決して他人事ではない
フライト中の性的暴行が増加していることも客室乗務員の70%がセクハラ被害にあったことがあることも米国での調査によるものですが、日本でも決して他人事ではありません。
JALでも年間に10〜20件セクハラが発生しており警察に通報するケースもあるのだそうです。
焦点:見過ごされる飛行機内の性被害、航空各社は対策を
ロイターが取材した主要航空会社20社以上のうち、フライト中のセクハラ事件の件数を公表したのは、日本航空(9201.T)だけだった。年間10─20件で、警察に通報することもあるという。
2014年にはハワイ・ホノルル発関空行きのJAL機内で、トイレに入った日本人女性が性的暴行を受けかけるという事件も起こっています。
また、日本ハムの執行役員だった人物が空港ラウンジでセクハラ発言をして同席していた社長が辞任するという事件もありました。
最後に
当然のことですがフライト中かどうかに関係なく性的暴行はもとより言葉のセクハラもれっきとした犯罪なので絶対にしてはいけないことです。
航空会社や客室乗務員もセクハラを一切容認せず厳しく対応するべきです。また、被害にあった人も泣き寝入りせず機内で客室乗務員に伝えるなどの対応をして、絶対に犯人を許すべきではありません。
これに比べればダイヤモンドメンバーだからと偉そうに振る舞う客などかわいいものかもしれません。
飛行機にはスマートに気持ちよく乗りたいものですね。