イスラム教文化にも気軽に触れることができ可愛い雑貨もたくさんあるため女性にも人気の観光地となっているモロッコ。日本から一人でモロッコを訪れる女性もたくさんいます。
モロッコの中でもひときわ人気となっているのが世界一美しい青い街として知られるシャウエンです。今回はそんな青い街シャウエンの魅力、治安、アクセス等をご紹介します。
モロッコの青い街シャウエン
正式名称はシェフシャウエン(Chefchaouen)ですが日本ではシャウエンとして知られています。
シャウエンはモロッコ北部の小高い丘にある小さな街です。モロッコでは公用語であるアラビア語以外にフランス語が広く使われていますが、シャウエンではスペインに近いこともありフランス語よりもスペイン語の方が通じます。
そんなシャウエンの見どころは青と白で統一されたシャウエンの街そのもので、メルヘンチックな世界は死ぬまでに一度は見ておきたい絶景です。
シャウエンの街を歩き回ってみると本当に街中が青くて、おとぎの国に迷い込んだかのような錯覚に陥ります。ただ街を歩いているだけで楽しくてワクワクしますよ。
モロッコでは猫をよく見かけますがシャウエンにも猫がたくさんいて街のあちこちで目にします。猫好きの人は楽しさ倍増かもしれませんね。
シャウエンの街が青い理由とは
シャウエンを歩いていて不思議に思うのがなぜシャウエンは街全体が青で統一されているのかということです。
シャウエンの街が青い理由は、青い色が虫除けに効果的だからという説や、強い陽射しで家の中がまぶしくならなるのを防ぐためいう説があります。
しかし最も有力なのは、スペインから追われてシャウエンに移住したユダヤ人が、ユダヤ教で神聖な色とされる青色を使って街を青くしはじめたという説なのだそうです。
シャウエンの街が青い理由には諸説ありますが今でも街を青く塗る習慣は残っており、それが世界中の旅行者を惹きつけていることは間違いない事実です。
シャウエンの治安について
シャウエンは青い街として有名となり多くの観光客が訪れるようになりましたが、元々ゆったりとした時間が流れる田舎街のため治安は基本的には悪くないです。
そんなゆったりとした雰囲気のシャウエンでは、お土産などの買い物をする場合でもマラケシュなどの大都市とは違って観光客からぼったくろうとする店員にも出くわしませんでした。
マラケシュなどと比べると品揃えは劣りますがシャウエンにも土産物屋は多くあるので見て回るのも楽しいです。マラケシュと違い商品には値札がついているので値段交渉する必要もないですし強引に売りつけようとする店員もいないのでゆっくりと見て回ることができます。
シャウエンの治安は決して悪くないのですが、実はシャウエンはモロッコ有数の大麻の生産地という側面も持っています。そのため街を歩いていると「葉っぱ、葉っぱ」と声をかけてくる人もいます。ただ、強引にすすめてくるわけでも無く断ればそれ以上しつこく誘ってくることはありません。
シャウエンへの行き方・アクセス方法
シャウエンにアクセスできる主要な都市としてはタンジェ、フェス、カサブランカなどがあります。
そしてアクセス方法としては以下の3つがあります。
- グランタクシー
- CTMバス
- 民営バス
タンジェ、フェス、カサブランカ、どの街からアクセスする場合でもCTMバスを使うのが一般的です。モロッコではCTMバスのほかにスープラトゥールバスというバス会社がありますが、スープラトゥールバスはシャウエンには乗り入れていませんので間違えないように気をつけてください。
民営バスは料金こそ安いものの途中で何度も停まっては乗降車を繰り返すので時間がかかりますし、冷暖房がついていないので時期によっては灼熱地獄になるのでおすすめしません。実際、知り合った日本人はシャウエンからラバトまで民営バスに乗ったのですが蒸し風呂のような暑さの中で数時間過ごすことになり意識が朦朧として危険な状態だったそうです。
グランタクシーはバスのように時間も決められておらず所要時間も短く済みますが、かなり高額になりますのでCTMバスの予約が取れなかった場合や時間が無い場合に限り検討するのが現実的です。
CTMバスを利用する際の注意点
CTMバスの本数は限られているためCTMバスでシャウエンにアクセスする場合は事前に以下のオフィシャルサイトから時間を確認しておくことをおすすめします。
オフィシャルサイトから予約もできるようですが僕がモロッコに行ったときは日本で発行したクレジットカードでは決済できませんでした。
オフィシャルサイトでチケットを予約できない場合はCTMバスの営業所で予約することになりますが、CTMバスは実際にバスに利用する営業所(バス停)でしかチケットを発行できません。例えばカサブランカ→フェス→シャウエンという行程の場合、カサブランカにある営業所でフェス発シャウエン行きのチケットを予約することができないためフェスの営業所で予約する必要があります。
そしてシャウエン発着のバスは大人気で当日だと売り切れている可能性が高いため、予定が決まっている場合は早めに購入しておく方がいいでしょう。
シャウエンのバスターミナルから旧市街地までのアクセス
タンジェからは3時間、フェスからは4時間、そしてカサブランカからは6時間ほどCTMバスに揺られるとシャウエンに到着します。
CTMバス、民営バスとも下図左側にあるバスターミナルに着きます。シャウエン発のバスに乗る場合もこのバスターミナルを利用します。
シャウエンのバスターミナルから青い街がある旧市街地(メディア)までは歩いて20分ほどです。上図で丸く囲っているエリアが旧市街地です。
バスターミナルから歩けない距離ではないのですが急な坂道となっているため荷物を持っている場合は相当しんどいはずです。タクシー代金は日本円にして数百円なのでバスターミナルに停まっているタクシーを拾うことをおすすめします。
シャウエンでおすすめの宿はカーサペルレータ(Casa Perleta)
シャウエンではカーサペルレータ(Casa Perleta)という宿に泊まりました。カーサペルレータはシャウエンで人気宿のひとつです。
カーサとはスペイン語で「家」のことです。モロッコの宿泊施設はアラビア語で「中庭付きの邸宅」を意味する「リヤド」という単語が付くことが多いのですが、やはりシャウエンはスペインに近いことからスペイン語が使われているのでしょう。
カーサペルレータは、ホテル予約サイトからの予約ができなくなっているためオフィシャルサイトから予約する必要があります。
モロッカンテイストの可愛い部屋は男一人で泊まるには少し場違いでしたが、掃除も行き渡っておりスタッフも非常にフレンドリーでいい人たちばかりだったのでとても満足でした。
屋上にあるテラスで朝食をいただくことができます。
テラスからはシャウエンの街全体を見渡すことができ、青で包まれた世界に身を置きながらの朝食は最高に贅沢な時間でした。
まとめ
世界一美しい青い街と言われるシャウエン。この青い世界は間違いなく死ぬまでに一度は見ておきたい絶景です。
日本からシャウエンに行くには時間もかかり大変なのですが、行けばその大変さを超越する感動が待っています。治安も良いので女性一人でも安心して観光できます。
マラケシュやフェスをはじめモロッコには魅力的な街が多く、しかもそれらの街が離れていて移動が大変なのでモロッコ旅行は1週間程度の休みでは足りないくらいなのですが、モロッコに行く際には例え日帰りでもシャウエンに立ち寄ることをおすすめします。
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